講師ブログ
2012年10月23日
文と絵と式 の3つの関係
こんにちは。小中部の橋本です。
:「何算で解くの?」
子どもたちから質問を受けるときよく耳にする言葉です。
大岩先生に引き続き、算数の文章題について考えたいと思います。
算数で計算は得意だけれど、文章題が苦手という子どもは少なくありません。文章題が苦手な子どもほど、問題文を理解することを飛ばして、すぐに足すとか、引くとかいきなり式を書きたがって、文章をよく読んでいません。文からいきなり式を導き出すクセがついてしまうと、難しい問題になるとお手上げになってしまいます。
文を読んだら絵を描いて、文を映像としてイメージさせます。高学年では文を図にして理解させます。なぜなら、「文章題を読み取れる」というのは、「ストーリーとして場面の状況をイメージできる」ということだからです。「式」というのは、ストーリーとして読み取った場面の状況を、数字などの「算数の言語」に置き換える作業なのです。ですから、絵や図で問題のイメージができたら、やっと式を作らせましょう。
授業では必ず、文章題を読んだらイメージ化をさせるために、「まず絵にしてみよう。」と指導しています。そうすると、子どもたちから「絵が描けない。」「絵を描くのが面倒くさーい。」といった言葉が口々に出ます。計算式ばかりを考えている子は、はじめ絵は描けません。
そんなときは「どんなお話だった?」「今の文にはだれが出てきた?」と子どもたちに聞き、文章題のお話のイメージを巻き起こしてあげます。算数は数字の答えを出すだけだと思っている子どもに、問題文の場面をイメージさせるのです。場面のイメージができれば、問題を解く手がかりになります。
特に、小学1、2年生の低学年の問題文では”足す”か”引く”しかありません。イメージ化しなくても解けた気になっているので、イメージをしない子どもが多いんですね。しかし、イメージせずに解くクセがついたまま小学3年生以上になると、足し算・引き算に加え、掛け算・わり算と幅が広がり、文章題につまづいてしまう子が多くなるわけです。
文章題で子どもがつまったら、国語と同様に
≪誰が・いつ・何を・どうした?≫と聞き、
「問題文を略図で表し、説明させる」ということを習慣づけてあげてください。
来月にはISMでも全国模試が行われます。
一人ひとりが納得のいく結果を残せるよう頑張りましょう!