進学塾ism

お知らせ/コラム

講師ブログ

こんにちは、高校部の角谷です。

先日、生徒の1人から「googleの入社試験でこんな問題が出たらしいんですが、なんで答えが1/2になるんですか?」という質問がありました。

その問題文というのがこちらです。

『ある国では人々は生まれてくる子には男の子だけを欲しがりました。そのため、どの家族も男の子を産むまで子供を作り続けました。この国では男の子と女の子の人口比率はどうなりますか?』

自分はこの問題を読んだときに、まず1/2にはならないなと思ったんですが、インターネット上の模範解答ではこの問題は1/2を正解としているそうです。答えを1/2とするための計算式について「おそらくこういう計算をしてのことだろう」というのは分かるんですが、本当に人口比率が1/2になるかと考えるといくつか疑問が起こります。

まず、「そもそも男女の出生確率を等しく1/2と考えていいのか」。

次に、「女性とその配偶者は必ず男の子を産むまで2人とも生き続けられていると仮定していいのか」。

さらに、「現在の男の子と女の子の人口比率は1:1なのか」。

などなど、問題文からだけでは読み取れない部分が多くあるので、そういった部分については入社試験の中で質問をすべきだし、答えよりもそこを考えられる能力を問われてるんだと思うよ。ということだけ生徒に説明しました。

その後、Googleの入社試験の過去の類題や、他の企業でも同じような出題傾向の問題があるのか調べてみると、昨今はそういった「わざとあいまいな問題を出し、問題自体に疑問を持ち、考えることが出来るか」を試している企業が増えてきているみたいですね。

学習塾で数学の担当をしていますなんてことを人に話すとよく、「数学は答えが決まっているからいいですよね」と言われますが、数学の本質は答えそのものを出すことではなく、答えに至るまでの過程をいかに深く考えられるか、にあると思っています。これからの時代に求められている「考えることができる能力」を1番鍛えることができるのが数学なので、今回はその一端としてGoogleの例を挙げましたが、皆さんもなにか面白い問題を見つけたら、ぜひ「その問題に対してどこまで考えることができるか」を楽しんでみてください。

ページトップに戻る