進学塾ism

お知らせ/コラム

講師ブログ

 こんにちは。高校部・河合塾マナビスアドバイザーの西井です。

 皆さんと初めて出会ってからあっという間に月日が経ち、もう師走です。今年の夏は猛暑で、例年なら紅葉のたよりが届く頃もまだ気温が高く秋が短かったので、いつもより時の経つのを早く感じます。

 12月に入り受験生の皆さんはいよいよ入試が近づいてきて、緊張、不安、焦りなど落ち着かない日々を過ごしていることでしょう。今まで頑張ってきた自分を信じ,周りの人のことは気にせず、自分のペースで入試まで突っ走ってください。応援しています。

 先日、神戸市立博物館に「デ・キリコ展」を見に行ってきました。

デ・キリコ展

 キリコは、シュルレアリスムの画家をはじめ、数多くの芸術家に衝撃を与えた作家です。私は、以前にシュルレアリスムの作家の展示が三重県立美術館で催された折、サリバドール・ダリなどの画家の作品を見たことがあります。

 しかし、キリコの作品はCDのジャッケットで見たことがあるぐらいで、恥ずかしながらあまりよく知りませんでした。彼の絵はとても違和感があるけれど、なぜか魅了され不思議といつまでも見ていられます。まるで難解な謎を解いているような感覚でした。紹介文に、「歪んだ遠近法、脈絡のないモティーフの配置、幻想的な雰囲気によって、日常の奥に潜む非日常を表した絵画」とありました。違和感を覚えながらも見入ってしまうという謎の本質は、彼の絵が人間の深層心理にある非日常性を顕在化させていることにあるのだと解り、腑に落ちました。見えていない(見ようとしていない)ものこそ本物なのかもしれません。

 皆さんも今までに興味のなかった世界や自分の嗜好とは違う世界に触れてみると、知らない自分に出会えるかもしれません。ほんの少しだけいつもと違うものを受け入れてみましょう。そうすることで視野が広がり、息の詰まりそうな受験勉強の毎日でも何かが啓けるかもしれません。きっと、皆さんの中にはまだまだ隠された力が潜んでいます。受験勉強は本当の自分を発見するための旅路です。ゴールはもうすぐ。あと少し、頑張れ。

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