進学塾ism

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 京都大学の生活協同組合(生協)で販売されている「素数ものさし」が話題になっているらしい。素数とは、2、3、5、7、11…などの自然数で、1とその数以外では割り切れない数のことである。「素数ものさし」には2、3、5、7、11、13、17の素数だけでcmをしるして、mm単位の目盛りも素数のみを刻んでいる。例えば、4cmを測りたいときは、7-3というように素数を組み合わせて測ることができる。とても「使いにくい」ものさしだが自分なりの測り方を編み出す楽しさがあり、不便さが人気となってわざわざ京大の生協に足を運んで購入する人もいるらしい。
 どんな道具の進化も、手間いらずで効率的に要求が満たされることが最優先されるが、その「便利さ」が逆にぼくたちに考える楽しさやわかる喜びを感じさせなくしているように思うことがある。
 ぼくが小学校の低学年のとき、テレビの天気予報で今日の天気は「くもり一時雨」と聞いて、『天気予報って、1時に雨が降ることも予想できるんやぁ~』とびっくりしたことがあった。でも、1時になっても雨は降らず『今日の天気予報はハズレやなぁ』と思った。でもそのあと、「一時」は本当に「1時」のことなのか、それとも別の意味があるのかずーっと悩み、自分なりにいろいろ考えたり、調べたりした。そして、「一時」は「1時」ではなく、「いっとき」の意味であることが理解できたときはとても感動したことを思い出す。
 いまのこどもたちなら、わからないことがあれば、パーっとネットで調べたりして解決してしまうことかも知れないが、この一見無駄に思える行為の積み重ねが自分ののりしろを増やす力になるとぼくは信じている。何事にも真剣に、めんどくさがらず真摯な姿勢でコツコツと積み重ねていってほしい。一日一日を大切にして努力をすれば、結果は必ずついてくる。自分を信じてガンバレ!!
 小中部のまっちゃんでした。

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