進学塾ism

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講師ブログ

こんにちは、コタツが恋しい時期になりましたが一度コタツを出してしまうと相当な引きこもり体質になってしまうので、出そうかもう少し我慢しようかと日々悩んでおります、高校部の角谷です。
高校1年生の数学の単元の1つに、[図形と計量]というものがありまして、一言で言うと「三角比(サイン・コサイン・タンジェント)」の単元なのですが、このサイン・コサイン・タンジェントは大人であってもなかなか馴染みのないものですし、高校生にとっては初めて聞く呪文のような言葉なので、高校で習う数学の中でもいまひとつとっつきにくい内容のものになっています。そして毎年この単元に入ると生徒から「これは何に使うんですか?」「覚えて何になるんですか?」と質問をされてしまいます。
 確かに将来仕事として三角比やその発展である三角関数を日々使う人は限られているのかもしれません。多く見積もっても社会全体の1%以下でしょうか。ただ、よく考えてみてください。その1%に自分は当てはまらないとしても、日本の人口から考えると単純計算で120万人、世界人口で考えると7800万人はそれを仕事として必要としている事になります。それだけの人たちがサイン・コサイン・タンジェントを使えなくなってしまったとしたら社会全体としてとても大きな損失になりますし、残り99%の人たちの生活も今よりもっと不便になってしまうと思います。ちなみにサイン・コサイン・タンジェントは実生活の中では設計や建築、測量によく用いられるものなので、仕事としては使わなくても誰の生活にも必ず活用されています。
 もちろんこれは数学の中の一例で、数学の中には他にももっと「なにに使うの???」と思う単元はたくさん出てきます(自分も学生時代には人一倍強く思っていました)。しかし、そのどれもが社会生活の中で役に立っていること、また、自分たちも知らず知らずのうちにその恩恵にあずかっていること、これを感じることが数学を学ぶ意義につながっているのだと私は思いますし、子どもたちを指導していく中でそういった事も伝えていければいいなと改めて思うようになりました。これからも子どもたちが学びに対して積極的な姿勢でい続けられるように、3年間という短い期間の中で何を伝え、何を学んでもらいたいのかを常々考え続けていきたいものです。

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