進学塾ism

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講師ブログ

 はじめまして。高校部で数学を担当している森蔭智彦と申します。
 僕は,大阪万博の年に大阪に生まれ,バブル景気崩壊まで大阪で育ち,大阪の栄枯盛衰を体感してきた生粋の大阪人です。
 もんじゃ焼きよりお好み焼きが好きで,動物園といえば天王寺動物園で,小学生の頃は吉本興業に入れと言われ,プラスティックのことをプラッチックというごくフツーの大阪人です。
 そんなフツーの大阪人は,高校野球では必ずPL学園を応援します(今大会は残念ながら大阪大会の決勝で敗れ,出場していませんが)。PLといえば,僕らの世代はやはり「KK(桑田・清原)」です。僕は,桑田真澄の方が好きなのですが,先日,彼が現役を引退しました。その際の清原のコメントは「お前はカッコよかったよと桑田に言ってやりたい。自分が引退するまでにもう一度桑田の球を打ってみたい。」というもので,当の桑田も「まだバッティングピッチャーぐらいなら,清原君の役に立てるかなぁ?」と言っていました。
そのふたりの思いが,先日,オリックスの本拠地,神戸グリーンスタジアムで現実のものになりました。そのときの桑田と清原の様子は次のようなものでした。
 清原「本来,僕は桑田の球を打つような人間じゃないんです。」
 桑田 笑いながら首を横に振る
 清原「本当は,桑田が投げて,僕がファーストを守る。それが僕らの一番自然な姿なんですよ。」
 桑田 真剣な表情になり,一度だけゆっくりとうなずく
 僕はこのふたりの大阪人のこころが,20年以上の時間を経て繋がった瞬間を目の当たりにして,ひとりの大阪人として,自然に涙が溢れてきました。
 人間である以上,いろんな人やいろんなものと関係を持ちます。それが「人間である」ことの証だと思います。また,同じ人間や同じものはこの世に存在しません。すべては違うものなのです。だからこそ,自分の思いを伝えるように,相手を理解するように努めなければいけません。友達との関係,勉強との関係,どんな関係であれ,諦めてはいけません。互いに理解し合うためには長い年月と努力が必要なのだと,桑田・清原のふたりを見て改めて認識させられました。
 僕は高校時代,数学がとても苦手でした。そんな僕も十数年数学と付き合ってみて,いろんな誤解があったことに気づき,最近はちょっと「数学もエエとこあるやん。」くらいには分かってきたような気がします。まだまだ努力不足ですが。
 だから,ISMの子どもたちにも「絶対に諦めて欲しくない」という思いで講義をしています(僕の授業で「無理」という言葉は禁句です)。僕と一緒に数学を学ぶことを通して,そのことを感じてもらえればと思っています。
 進学塾ISMの教育方針「①全人格的人間の育成」に次のような言葉があります。
「困難に打ち勝つ強い精神力や周りを気遣うやさしさを養うことを目的とする」
 ISMの講師はみんなこの思いで日々子どもたちと向かい合っています。
              大阪のおっちゃん 森蔭でした。

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