講師ブログ
2023年1月10日
不易流行
こんにちは。高校英語担当の斧です。
もう早くも新年が明け、1週間が経ち、受験生たちにとって最初の関門となる、大学入学共通テストまで残りわずかとなりました。天候が気になるところではありますが、受験生たちがきちんと実力を発揮して戦えることを切に願います。
受験生の皆さん
体調に気を配り、最後の最後まで出来るだけ自分の力を高め、自分を信じて、走り抜けてください。心・技・体、すべてのコンディションをきちんと整えてください。そして、僕たちは、いつでもみなさんの不安を受け止め、相談に乗る準備はできています。できることは限られているかもしれませんが、是非苦しい時は頼ってください。
タイトルで示した「不易流行」とは松尾芭蕉が示した俳諧の理念で「いつまでも変わらない本質的なものの中に新しい変化を取り入れること」を指す言葉です。
そして、不易で本質的なものの代表として、「ことわざ」があると思います。
東大・京大の生協の書店でベストセラーとなった『思考の整理学』の著者である外山滋比古氏は『ことわざの論理』の中で以下のように述べています。
「ことわざというものが、どうして生まれるのか。考えてみると、不思議である。
(中略)。もし、よその国に対応するものがないようなら、それはその民族、社会に固有な面を反映することわざだと考えてよい。(中略)。何となくあやしげなもののように見る向きもすくなくないが、ことわざは長い間語り伝えられてきた生活の英知である。めったなことではたじろがない。書斎で生れた知識や思想とは違った、しぶとさをもっている。実生活においてものをいうことが多いのは当然である。」
今年度ism高校部の先生たちがこのコラムで伝えてきたことは、その時期・時勢に合わせた内容でありながらも、本質的には不変なことだと思います。僕の解釈ではありますが、内容の近い「ことわざ」に変えて、簡単に紹介したいと思います。以前読んだ人も、そうでない人も、もう一度目を通して、僕たちの想いを知っていただき、頭の片隅にでもおいて「言葉を力に」してもらえればとても嬉しいです。
If you want to win the daughter, you must first begin with the mother.
「将を射んと欲すれば先ず馬を射よ」
→【学習環境】(奥山先生)https://ism-ise.jp/archives/1932
The longest way round is the nearest way home.
「一番遠い回り道が一番の近道だ」
→【なついあつ】(斧)https://ism-ise.jp/archives/2109
Love makes the world go round.
「愛は世の中を動かす」
→【息子が同士】(小出先生)https://ism-ise.jp/archives/2164
A friend who shares is a friend who cares.
「分かち合う友こそが自分を心配してくれる友だ」
→【創造と破壊、そして】(森蔭先生)https://ism-ise.jp/archives/2202
All work and no play makes Jack a dull boy.
「よく遊びよく学べ」
→【自分と趣味】(角谷先生)https://ism-ise.jp/archives/2239
Wise men learn by other men’s mistakes.
「賢者は人の過ちから学ぶ」
→【「失敗の本質」から学ぶ】(外村先生)https://ism-ise.jp/archives/2352
ちなみに、先ほどの外山滋比古氏の引用部分は、過去に九州大学後期入試で和文英訳の英作文として出題されました。九州大学は2021年からは和文英訳はなくなり、自由英作文の出題となっていますが、東京大学や名古屋大学のように和文英訳の出題が復活した大学もあります。高1・2生のみなさんは少しずつ志望校の出題傾向にも気を配っていきましょう。
So many countries, so many cultures. (いろいろな国にいろいろな習慣がある)
「所変われば品変わる」